こんにちは。
苫米地式コーチング認定コーチの坂本裕史です。

前回のエフィカシーの話に続いて、
今回は「ホメオスターシス」と「コンフォートゾーン」について説明します。

まず、エフィカシーとは、ゴールを達成する自己能力の自己評価です。
噛み砕いて言えば、大きなゴールさえも当然達成できると信じる心です。


■イメージを先に作る

世界的なダンサーのケント・モリさんは後輩たちに向けて
熱く指導されていますが、その時に語られるのは技術だけでなく
想い・情熱を大切にされています。



(3:49)
「日本一なんて簡単になれる。世界一になろうよ。
 奇跡も俺は起こせると思っている!想いが違うんだよ、俺は!」
https://youtu.be/d3Nf0SjGAx0?t=3m49s


世界のトップで活躍するイメージが明確にあるからこそ、
マドンナやマイケルジャクソンなど世界のトップアーティストから
実際にオファーが来たのでしょう。

ここで気を付けるべき点は、
世界一になったから、世界を意識したのではなく、
世界一を意識したから、世界一になったのです。


自分はゴールを達成できると信じる心。
そこに過去の実績や他人の評価は無用です。
ただ自分自身が強く信じることが大切です。

ゴールを達成したときの幸福感をイメージしてください。
今現在、自分はゴールを達成した状態にある。
生々しく臨場感を味わってください。
ゴールを達成していない「現状の物理空間」に違和感を抱くまで。


■無意識が作る方向性 ホメオスターシス
このとき脳の中ではいったい何が起きているのでしょうか。

そのことを説明する前に、知っておいていただきたいことが
ホメオスターシス(恒常性維持機能)という
「ある状態」を維持しようとする無意識の働きです。

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例えば、寒いときにはセーターやコートで体温を維持しようとします。
それでもまだ寒ければ、体が震えだし運動によって体温を上げようとします。
逆に暑いときは、汗をかいて気化熱で体温を下げようとします。

このように状態を維持するためにありとあらゆる手段を講じる本能が、ホメオスターシスです。
また、ホメオスターシスが向かおうとする「心地よい状態」のことをコンフォートゾーンといいます。

こういったホメオスターシスの働きは、肉体的なことだけでなく、心理的にも作用します。

例(1) 物理的な空間について
綺麗好きのAさん宅に友人が遊びに来て
お菓子を食べ散らかして帰ってしまったとします。
すると、Aさんは汚れた部屋が不快で仕方ありません。
すぐに掃除を始め、いつもの綺麗な部屋に戻りました。

これも、慣れ親しんだ心地いい状態に戻ろうとする心の働きから生まれた行動です。

例(2) 人間関係について
いつもイジラレ役のB君が珍しく表彰されることがあったとします。
すると、B君はみんなから賞賛が照れくさくて緊張します。
その結果、舞台に上がるとき階段でつまづいて転んでしまいます。
周囲のみんなが大笑いすることで、居心地の悪い尊敬の眼差しから解放され、
いつもの笑い者に戻り安心するのです。


ホメオスターシスは、自分が認識している「いつもの状態」を維持しようとします。
それ以上でも、以下でも、ストレスなのです。


ホメオスターシスは、コンフォートゾーンに向かう

本人にとって居心地のいい状態であるコンフォートゾーンが
人それぞれにあり、自分が設定したコンフォートゾーンに
向かおうとする力がホメオスターシスなのです。

では、この場合はどうでしょう。

例(3) 物理的空間+α
Cさんが、新築の家を建てたとします。
家具も内装もピカピカで気持ちよく感じています。
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そこに住み始めて、数日。
子どもが壁に落書きをしてしまいました。
Cさんは心地よく感じていた最初の状態に戻りたくて仕方ありません。
必死になって落書きを消します。

今度は、床におもちゃを落としてフローリングが傷つきました。
また必死になって補修します。
自分のコンフォートゾーンを何とかして維持したいのです。

そうやって何年もすると隠し切れない傷や汚れが増えてきます。
家中に傷や汚れが無数にあっても、その多くには気が付きもしません。
気付いても、気にせず受け入れています。

ある日、リフォーム業者がやってきても、
「困っていないので結構です」とお断りするのです。

このとき、Cさんのコンフォートゾーンは、「新築の家」ではなく、
「生活感ある家」になっているのです。
自分が心地がいいと思っている状態を
本能的に維持しようとしてしますのです。


さて、ここまでの話で疑問が生まれなかったでしょうか。

一つは、なぜコンフォートゾーンが「新築の家」から
「生活感ある家」にシフトしたのかです。

答えは、経験です。
新築状態を維持するのは大変です。
少しずつ傷や汚れが増えてきます。
その状態をしばらく経験すると慣れる。
ただそれだけです。
住めば都と言うように、人は慣れるものなのです。

では、もう一つの疑問。
なぜ未経験である「新築の家」を快適に感じられたのか。

ここにコーチングの大きなポイントが含まれています。
通常は「慣れ親しんだ現状」がコンフォートゾーンになります。
しかし、Cさんは初めて入る新築の家がコンフォートゾーンでした。
なぜでしょう。

それは、コンフォートゾーンを自分で作ることができるということです。

コンフォートゾーンを作り出し、ホメオスターシスを味方につける

Cさんが新しい家に来た瞬間に違和感なく受け入れることができたのは、
引越しのずっと前から新築の家のことを考え続けていたからです。
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業者さんとの打ち合わせや家族との会話の中で
イメージをどんどん膨らませていたことでしょう。
そうやって脳内でリアリティーが構築されていったのです。
そんな時間を何ヶ月も経て、いよいよ待ちに待った引越しの日。

Cさんにとっての新居は、頭の中で何百回、何千回とシュミレーションした
コンフォートゾーンになっていたのです。
だから、初めて足を踏み入れたときにも違和感なく心地よさを感じられたのです。

いつもの心地よい状態であるコンフォートゾーンを維持するのがホメオスターシスです。
もし、常に思い描くイメージが未来側にあれば、実際には初めての状況であっても、
脳にとっては慣れ親しんだコンフォートゾーンなのです。

そして、これまで説明してきたとおり無意識はコンフォートゾーンに向かおうとします。
例え、それが未経験の世界であってもです。

どうでしょう。
これがどれほど素晴らしいことか、お分かりでしょうか。

コンフォートゾーンは、自由に作ることができる。
そして、コンフォートゾーンに向かおうとするホメオスターシスは
無意識レベルで常に働いている。


これは人類が手に入れた革新的な英知ではないでしょうか。


Cさんが新築の家を想像したように
あなたもゴール達成の世界を思い描くことで、
そこにコンフォートゾーンを作ることができるのです。
そうすることで、そこへ向かおうとする無意識が動き出します。

ですから、自分がゴールを達成しようと思ったら、
ゴールを達成した状態を自分のコンフォートゾーンにすればいいのです。
そのためには、冒頭に説明した通り、物理的な現実世界以上に
ゴール側の世界をとことんリアルに想像し続けましょう。

そうすることで、脳の90%以上を占める無意識が
ゴール側にあるコンフォートゾーンを維持しようと動き出します。

「ゴールの正しい設定方法」
「あなたを幸せにする目標設定」で書いたように、
ゴールとは、「あなたが心から望むものであると同時に、
想像も付かないほどぶっ飛んだ巨大な存在」です。


そんな途方もないゴールであっても大丈夫。
綺麗好きのAさんが部屋を片付けたように、
イジラレ役のB君が舞台で転んだように、
そして、Cさんが初めて入る新築の家を喜んだように、
無意識は早急かつ自然にゴール側へ連れて行ってくれます。

無意識を味方につけて、
自然にゴールを達成していきましょう。

そして、あなたが本当の意味で成長したいのなら
過去と現在を超越した未来を強烈に思い描きましょう。






苫米地式コーチング認定コーチ 坂本裕史
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