こんにちは。
苫米地式コーチング認定コーチの坂本裕史です。

今回は、我々がどのように世界を見ているのかというお話です。

コーチング理論の中に、「一人一宇宙」という考え方があります。
これは量子論のパラレルワールドや、分析哲学の可能性世界に繋がる話ですが、分かりやすく日常的な事例で紹介していきましょう。


ずいぶん前のことですが、私がある友人宅に遊びに行った時のことです。

私は普段テレビゲームをしないのですが、その時は友人たちが集まって、スプラトゥーンというテレビゲームをしていました。

有名な作品なのでご存知の方も多いとは思いますが、簡単に説明すると、マップ内に色を塗る陣取り合戦のようなゲームです。
プレーヤーはネットで繋がった4人でチームを組んで戦います。
(ご存じない方は、動画を参照ください。)

テレビゲームをしない私にとって、
元プログラマーの私にとって、
苫米地式認定コーチの私にとって、
興味深い作品でした。

コントローラーと本体が無線通信しつつ、
本体はネットで他のプレーヤー(サーバー)と繋がり、
画面にはカラフルな表示が次々に更新されていく。
この時、画面を見ながら、私が考えていたこと。

コントローラー・本体・サーバーの通信量を最小化するには?
通信の遅延時の対処
端末とサーバーとの負荷のバランスは?
液体を表現しているテクスチャの継ぎ目は?
プログラマーの能力は?
ゲーム開発者の発想の源は?
キャラクターデザインの意図は?
矛盾する世界観に臨場感が持てる理由は?
色使いの色彩心理学的効果は?
音楽の効果、マップデザインの意図
などなど

こんなことを考えながら、しばらく画面を眺めていた。
個人的には楽しい観察と分析でしたが、
突然、友人が「何ていう顔してみてるんですか!」と笑いながら声をかけてきた。

みんながプレーヤーとして気軽に楽しみながら画面を見ている中で、私だけ開発者側の視点で見ていたのでしょう。



かなり集中していたので、難しい顔をしているように見えたのかもしれません。
そこで、友人が漫画を渡してきました。

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(http://wordsforest.com/?p=804より)

彼が子どもの頃に読んでいた漫画。
有名な作品なので、私も名前ぐらいは知っていましたが、読んだことはなかったので手に取ってみた。

読み進める中で、作品の世界を感じながら様々なことが頭に浮かぶ。

1980~90年代の子どもたちが、この作品を読んでいたこと。
それが情操教育的にどのような影響を与えたか。
今の漫画・アニメを見ている子どもたちが、将来どのような大人になるか。
この不思議な世界観が、読者の心を掴んだのは何故か。
この世界感を共有した大人たちが一定数存在し、経済活動に繋がっていること。
こういったことを読み進めながら、頭の中で整理していく。

私の中では、単に漫画を読んでいるのではなく、社会現象の解析とゲシュタルト構築を始めていた。

すると、また友人から「何て顔して読んでるんですか!」と言われた。


ゲームの時と同じです。
彼は娯楽として渡したかもしれませんが、私は娯楽+αとして楽しんでいた。

つまり、物理的には同じ部屋で同じ画面を見ていても、情報的にはかなり遠い世界にいたのです。



さて、ここで冒頭の話に戻ります。

「一人一宇宙」
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例え、同じ場所で、同じものを見ても、
思い描く世界は人それぞれ異なるということです。


このように言ってしまえば、あまりに当たり前に思えるかもしれませんが、多くの人は「同じ世界を生きている」という勘違いをしてしまっています。


ここで、少し確認してみましょう。

(1) 500円玉よりも、1万円札の方が、20倍価値がる。
(2) 新入社員よりも、社長の方が偉い。
(3) 日本は世界で唯一の被爆国である。
(4) 人は酸素を吸って、二酸化炭素を吐いている。
(5) 働かざるもの食うべからず。


さて、本当でしょうか?

(1) 500円玉よりも、1万円札の方が、20倍価値がる。
500円玉の製造原価は、1万円札の原価の約1.4倍。
また、資源としても、紙よりも金属の方が高価です。

(2) 新入社員よりも、社長の方が偉い。
新入社員はこれから何十年も働き、将来社長になるかもしれません。
一方、社長は来年引退するかもしれません。

(3) 日本は世界で唯一の被爆国である。
原爆・水爆の実験場には、人が住んでいました。
そのため、被爆した方々は海外にもたくさんみえます。

(4) 人は酸素を吸って、二酸化炭素を吐いている。
酸素100%では、呼吸はできません。
そして、呼気のCO2濃度はわずか3~4%です。

(5) 働かざるもの食うべからず。
労働と食(生存)は、別問題です。
赤ちゃんから老人まで、全員食べる(生きる)権利があります。



もちろん、これが唯一絶対の正解ではありませんが、視点が変われば、世界が変わる。
このようなことは無数にあります。

一人ひとりが、別の宇宙を生きている。
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一人ひとりの異なる宇宙が、部分的に繋がっている。
それが現代科学の認識です。

物理空間に関しては、無数に存在するパラレルワールドが量子論から生まれ、
情報空間に関しては、実在しない仮想の世界さえも含一つの可能性世界(possible world)として扱うように分析哲学は進化しました。

現代の最先端科学では、「一人一宇宙」が当たり前。

あなたは、あなたの宇宙を生きていい。

そして、目の前の人は、別の宇宙を生きている。
みんな違う世界を見ているのです。

その上で、独立したそれぞれの宇宙が繋がる「点」が存在します。
そうでなければ、我々は世界を共有できません。

今回のブログは、「あなたの世界を、他人と共有できない理由」というタイトルで書き進めてきましたが、その裏側には「あなたの世界を、他人と共有する技術」が存在します。

だからこそ、
我々は日常生活に支障がない程度に、世界を共有できているのです。
それどころか、まるで同じ宇宙を生きているかのように錯覚しています。


どうして違う世界にいながら、同じ世界だと感じているのでしょう。

そこが心の面白いところです。

もし、興味があれば、一度深く学んでみてもいいかもしれません。


どうぞ、認知科学の世界へ。




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